コンディショニングガイド 第31回
プロテインはじめサプリメントや食事の摂取量については皆さん関心も高く、実際質問も多いです。
「プロテインであれば、体重1㎏に対して2gの量を一日トータル量として考えましょう」これはある程度しっかりとトレーニングをしている人への回答例です。
もちろん間違いではありませんし、トレーニングや栄養関連の書籍にもほぼ同様の事が記述されています。
しかしこれはプロテインの摂取量ではありません。一日トータルのタンパク質の摂取推量量ですから、ここから食事によるタンパク質摂取量を引いた残りがプロテインとして摂取する量ということになります。
ところがよほど食事管理をしていない限り、三度の食事のタンパク質摂取量などは分からないのが通常です。
日によって食べる量も内容も変わるでしょう。
更に言えば、その時の胃腸のコンディションも正味の摂取量には影響してきます。
下痢をしている時や食欲がない時は、同じ量を食べたとしても取り込める量は変わってきます。
そしてとどめを刺すようですが、プロテインのタンパク質含有量まで考慮しているか否かです。
飲んでいるプロテインの含有量が95%なのか、90%なのか、はたまた60%程度なのかによって、その摂取しなくてはならないプロテイン(サプリメント)の量は大きく変わってきます。
このようにプロテイン一つをとっても正確な摂取量というものにあまりこだわりすぎると、本末転倒な側面がでてきてしまいます。
もちろん目安としての量は大切です。闇雲に摂取を勧めているわけではありません。
私が知っている多くのトップビルダーは、意外にも食事の質にはこだわるものの、摂取量へのこだわりをもっていません。ザクッと○○gくらい。といった感覚で食べています。
これは長年の経験からくる体感なのかもしれませんが、極端な正確さを求めてもあまり意味がないことを知っているのでしょう。
木を見て森を見ずという言葉の通り、細かい点にこだわりすぎて本質を見失いがちになるのが摂取量かもしれません。
ただし、抑えるという点に関してはこだわりをもつのは正しいと思います。
脂質を抑えるという場合は、どれだけ脂質が含まれているのかなどをある程度気にする食べ方をしてみてください。
そして中にはグルコサミンやn-3系の脂質のように、大量に摂取する必要のない素材や研究が進んでいる分野の素材に関しては、サプリメントの摂取量を意識した方がいいものもあります。
グルコサミンであれば、一日の推奨摂取量は1.5gとなりますし、DHAやEPAなどのn-3系の脂質であれば2gほどは摂取したいものです
『コンディショニングガイド』
15年以上、サプリメントを作って、使って、指導してきた、
サプリメント活用のプロが責任編集