コンディショニングガイド 第29回
ロイシン。
サプリメントに多少詳しい人であれば、ロイシンがBCAAの一つであることは知っているでしょう。
そしてBCAAは筋肉の材料となるわけですが、その中心的な役割はロイシンが担っています。
市販のBCAAのサプリメントを手にとってみるとよく分かりますが、大概はロイシンの比率が一番高くなっているはずです。
(一般的には、バリン:ロイシン:イソロイシン=1:2:1もしくは2:3:2が主流)
そして最近では更にロイシンの持つ可能性が大きくなってきたとして、ロイシンを単独で配合するサプリメントも目にするようになりました。
ただ、必須アミノ酸のバランスが大切なように、多少比率は崩れてもBCAAとしての効果を期待するのであれば、やはりバリンとイソロイシンも必要な気がしています。
ロイシンだけを大量に摂取すると、他のアミノ酸が実際は必要量あるにもかかわらず足りないような反応を起こしてしまうからです。
アミノ酸のインバランスです。
体内ではBCAAはバリンが一番比率的に多いのですが、ロイシンはタンパク質合成を活性化させるレギュレータの役割を果たすことが明らかになっています。
つまり単なる筋肉の材料ではなく、筋肉を増やそうとする指令役となっているのです。
そんな事情からもロイシンへの期待感がグッと増しています。
しかしロイシンの約5%しかHMβは変換されず、結局はHMβが筋肉を増やす指令役となるわけですから、BCAAとHMβの併用といった使い方が筋肉を増やすという点では効果的かもしれません。
『コンディショニングガイド』
15年以上、サプリメントを作って、使って、指導してきた、
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