コンディショニングガイド 第30回
男性ホルモンを増やす方法はあるのか?との質問を受けることがあります。
筋肉を増やすうえで男性ホルモンは重要な役割を担いますから、この関心はごもっともであると思います。
極端な場合は薬を使って増やしてしまうという手段もあるのですが、当然競技者にとってはドーピング違反となりますし、ある種の医療行為となるために専門家(医師)の指導管理のもとでなければ副作用が特に心配です。
では一般の食品(サプリメント含む)で男性ホルモンは増やすことができるのでしょうか。
答えはyes!であります。
具体的には亜鉛がその筆頭といってもいいでしょう。
ただし、その前提として、適度な運動、最低限の睡眠の確保、節度のある飲酒、バランスのいい食事の4項目が揃っている必要があります。
どれもライフスタイルそのものですので、まずはライフスタイルを最低限整えるということが大切です。ここを無視してどれだけ高価なサプリメントを摂取したところで、ほぼ無駄に終わってしまいます。
亜鉛は牡蠣、ウナギ、チーズ、レバー、大豆などに豊富に含まれていますが、特に牡蠣は亜鉛リッチな食材で、約2粒で16㎎と一日に必要量がまかなえます。
過剰摂取を心配する人もいますが、亜鉛は日本人が日常の食事で不足気味のミネラルであり、また仮に過剰摂取した際の副作用も小さいため、ほとんど気にする必要はないでしょう。
食事でのオンが難しい時はサプリメントを利用するのも手軽です。
私が手掛けた商品でいえば、「エキストラ・アミノアシッド」や「エキストラサバイブ」に配合してあります。
もうひとつ、以前にもこのメルマガでご紹介したことのある「アリシン」という栄養素も男性ホルモンを増やしてくれます。
アリシンはニンニク、玉ねぎ、ネギ、ニラ、生姜などに含まれています。どれも野菜に属しますが、俗に言う草食系とはちょっと一線を画したパワーを感じさせるアイテムばかりです。実は「エキストラサバイブ」には発酵黒ニンニクも配合させていますが、これもアリシンの効果を狙ったものです。アリシンは含流アミノ酸とよばれる、分子内に硫黄(S)を含んだアミノ酸から作られるのですが、この含流アミノ酸の硫黄のニオイがニンニクなどの独特にニオイの元でもあります。ビタミンB群特にビタミンB1との相性が抜群によく、アリチアミンという更に強力な栄養素へと変化していきます。アリチアミンは糖の分解や吸収に効果のある栄養素なので、男性ホルモン以外への効果も期待できます。
最後に飲酒についてですが、私も日々の晩酌派なので少々耳が痛い話になります。
ビールを含めアルコール自体には男性ホルモンを増やす要素はありません。逆に男性ホルモンは抑えられてしまう傾向にあるようです。
同様に睡眠も5時間を切ると一般的には男性ホルモンは減ってくるようです。もちろん時間だけではなりませんが、やはり6時間くらいは確保しておいた方が無難でしょう。
もしかすると飲酒と睡眠の質とは因果関係がありますから、深酒=睡眠の質の低下といった流れで男性ホルモンが抑制されているのかもしれません。
『コンディショニングガイド』
15年以上、サプリメントを作って、使って、指導してきた、
サプリメント活用のプロが責任編集