コンディショニングガイド 第17回
L-カルニチンは2002年の12月から食品として使うことができるようになったアミノ酸ですが、1905年に肉エキスより発見されていますので、歴史的には相当古いアミノ酸です。
その効果についても1955年には既に脂肪酸の酸化に関わるということが分かっており、今日においても多くの研究が進められています。
体内ではリジンというアミノ酸とメチオニンというアミノ酸から合成されており、脂肪の燃焼には不可欠といえます。
脂肪はリパーゼという酵素によって、脂肪酸とグリセリンに分解されます。この脂肪酸がミトコンドリア内のクエン酸回路に取り込まれてエネルギーへと変わっていくのですが、実はこの脂肪酸は長鎖脂肪酸と呼ばれるもので単独ではそもそもミトコンドリアに入ることができません。
カルニチンの役割は、この長鎖脂肪酸と結びついてミトコンドリア内に取り込まれるようにすることです。
すなわち運搬系の役割を担うアミノ酸ということになります。
一般的に日本人一日あたりに75㎎ほどカルニチンを食事から摂取していて、体内で合成される量はその半分程度と言われています。
ちなみに同じくダイエット素材として有名なCLA(共役リノール酸)はリパーゼを活性化させるという効果が高く、最初の脂肪を脂肪酸に分解させる役割を担います。
またカフェインやカプサイシンもアドレナリンの分泌をよくすることでリパーゼの活性を高めますから同じく分解系の成分といえます。
加齢と共にカルニチンの合成能力は衰えていくので、30歳過ぎくらいからはカルニチンを摂取し始めてもいいかもしれません。
『コンディショニングガイド』
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