第22回 貧血対策の話(ヘム鉄の話)


 

オリンピックの競技数にもあらわれていますが、スポーツは春・夏型の方が多いのですが、冬にかけて盛り上がるのがマラソンです。オリンピック的にはマラソンは夏季オリンピックに属しますが、国内の大会は圧倒的に冬型であります。
 

そしてここ数年のランニングブームは既にブームという表現に違和感を感じるほど、完全に定着したといってもいいでしょう。
 
そんなマラソン(ランニング)をする際の一つの課題が貧血であります。
 
貧血も赤血球を作る能力が足りないためのものと、作る能力が通常であるもののそれ以上に消耗してしまうためのものが存在します。
 
ランニングによる貧血の場合は、足の裏を地面に強く打つために赤血球の壊される頻度が作り出す能力を上回ってしまうことで起きるケースが多いのです。
 
その際にぜひ意識しておきたい栄養素が「鉄」であります。
 
鉄には肉や魚などの動物性食品に多く含まれる「ヘム鉄」と、植物性の食品に含まれる「非ヘム鉄(無機鉄・クエン酸鉄・ピロリン酸鉄)」があります。ふたつの鉄の大きな違いはその吸収性にあり、非ヘム鉄が5%程度であり、ヘム鉄は20〜30%と圧倒的に高いのです。そもそも私たちの体内の鉄は約70%分が赤血球の中にヘモグロビンとして存在しています。また25%程度が肝臓に貯蔵用の鉄として存在し、残りは筋肉の中にミオグロビンとして存在しています。そして一般的な食生活からも不足気味のミネラルの一つとしてあげられています。
 
非ヘム鉄は食品に含まれるタンニン、食物繊維、シュウ酸などの影響を受けて吸収阻害を受けてしまいます。また吸収の際に、通常存在している安定的な鉄(Fe3+)ではなく、還元された2価の鉄イオン(Fe2+)にならないと吸収されません。そのためにビタミンCのような還元性をもつ栄養素が必要になってきます。
 
一方でヘム鉄は吸収率が高いだけではなく、ヘム鉄分解酵素(ヘムオキシゲナーゼ)という酵素の影響を受けるために小腸において吸収調整が行われます。つまり過剰摂取になりにくいということです。
 
たかが鉄、されど鉄。ランニングを始めとする貧血に不安のある競技をされる方は、ヘム鉄を覚えておくといいでしょう。

 


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