第20回 ペプチドの話


 

今回はペプチドについてです。
 
実はペプチドには明確な定義がなりません。漠然と2個〜99個くらいアミノ酸がつながった状態のものをペプチドと呼んでいます。
 
ただ一般にペプチドを使用している人の解釈としては、アミノ酸よりも吸収が速いとか、熱や酸に対して強いとか、苦味があるとかといった感じのようです。特にアミノ酸よりも吸収が速いと思い込んでいる人はかなり多いのですが、吸収が速いという点においては、アミノ酸が2つ繋がったジペプチドや3つ繋がったトリペプチドと呼ばれるものに限定されるので、通常のペプチドに関してはほとんど当てはまりません。
 
また更に初歩的な勘違いは、自分の希望するアミノ酸がつながっていると思っている点です。例えば、バリン・ロイシン・イソロイシンがつながったトリペプチドなどは実際にはないので、結局はホエイペプチドがそれに近くなるというわけです。
 
その中でもとりわけ誤解というか、勘違いが多いのがグルタミンペプチドかと思います。
 
これについては以前にも触れましたが、フリーフォームのグルタミン(アミノ酸)が酸に弱いゆえドリンクにしにくいといった事情からか、グルタミンよりもグルタミンペプチドの方が優れていると思っている人も多いようです。もちろんグルタミンペプチドが悪いというわけではありませんし、使い勝手の良い点もあります。ただ、大きな勘違いは、グルタミンペプチドという名称であっても、その中に含まれるグルタミンは約3割程度なのです。つまり残りの約7割は他のアミノ酸が入っているということになります。
 
しかしグルタミンペプチドはフリーフォームのグルタミンに比べて水溶液にした際の安定性がある点は事実です。逆にフリーフォームのグルタミンは安定性が悪いということがいわれます。但しこの点についても少々過敏に反応しすぎていると思われます。
 
3%濃度のグルタミン水溶液を80℃条件で72h放置するとグルタミンの残存率は19〜23%になってしまいます。確かにこの状態を指して安定しているとはいえません。しかし実際のグルタミンサプリメントの利用に関して80℃での安定性というのは余り意味がありません。例えば同じ3%濃度のグルタミン水溶液を25℃、50℃で72h放置した際のグルタミンの残存率は、それぞれ97%、86%というデータが出ています。24h放置では、それぞれ98%、95%がグルタミンとして残存しています。
 
従いまして、フリーフォームのグルタミンを摂取し、小腸で吸収され、各臓器に送られ利用されるまでの時間は充分安定であると考えて良いと思います。ちなみに減ってしまったグルタミンはピロリドンカルボン酸と呼ばれる物質(化粧品などで保湿成分として利用される物質)に変化しています。

 


『コンディショニングガイド』
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※画像はイメージです。


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