第6回 グルコサミンの話

2017年3月16日

今回はグルコサミンについてです。
 
グルコサミンは軟骨成分の材料となる、アミノ糖と呼ばれる物質です。
 

 
アミノ糖とはアミノ酸と糖が結びついた状態で、具体的にはグルコース(ブドウ糖)の一部(水酸基)がアミノ基に置き換えられたものです。体内ではグルタミンとグルコース(ブドウ糖)からグルコサミンが作られています。
 
自然界にはカニやえびなどの甲殻類のキチン質の主要成分として存在しており、サプリメントなどに利用されるグルコサミンは、この甲殻類を加水分解して抽出されています。
 
関節痛などに効果的な成分として様々な素材がありますが、このグルコサミンがまさに肝といってもいい中心的な成分であります。
 
体内でも合成されるため一般的にはさほど意識をする必要がありませんが、スポーツ選手のように軟骨をすり減らす運動が多い場合や、高齢者のように体内での合成能力が落ちている場合には、口から栄養素として摂取してやると軟骨の回復に役立ちます。
 
推奨摂取量も明確でありまして、約1,500㎎/日といわれています。従いまして、グルコサミンを摂取しているかいないかだけではなく、摂取している場合はどれだけ摂取しているかにも意識をもっていくといいでしょう。
 
ちなみにグルコサミンは体内ではNアセチルグルコサミン(NAG)という物質へと変化していきます。このNアセチルグルコサミンも食品として扱えますので、その場合は通常のグルコサミンの約1/3で有効推奨量とされます(500㎎/日)。
 

※画像はイメージです。


第5回 プロテインの話

2017年3月2日

今回のサプリメントはプロテインです。
 
プロテインは基本中の基本なのですが、今でも不味い、溶けない、を筆頭に飲むと勝手に筋肉がつく、体がかたくなる、はげる、肝臓が悪くなる、運動パフォーマンスが落ちる等など、まぁよくもこれだけねじ曲げられるなと感心したくなるくらい誤解が多いサプリメントでもあります。

 

 
プロテインの一番の特長は究極の高タンパク・低脂質食品ということでしょう。
 
体の材料となるタンパク質をこれだけ効率よく摂取できる食品は他には見当たりません。少なくとも一般の食品の場合は、必ずタンパク質には脂質がセットで入っていますから、タンパク質だけを摂取するという事になると一気にハードルがあがってしまいます。
 
その点プロテインは確実にタンパク質(だけ)を摂取できる食品というわけです。
 
プロテインの原料としては、乳を原料としたホエイとカゼイン、大豆を原料としたソイに分けられます。
 
ホエイは乳清と呼ばれ、ヨーグルトの上澄み部分や牛乳を温めた時に出来る膜に含まれる成分です。牛乳の成分でいうとホエイが2割カゼインが8割の比率になります。どちらもタンパク質ですが、ホエイの方がアミノ酸組成が優れている点と、吸収が速いという点でスポーツ選手には好まれる傾向にあります。ただし、カゼインはゆっくりと吸収されるためにホエイよりも長時間にわたって体内のアミノ酸濃度を維持するというメリットありますので、商品としては「ホエイプロテイン」もしくは「ホエイ&カゼイン」という形で存在するケースが多いです(最近はカゼイン単独のプロテインは店頭ではなかなかお目にかかりません)。
 
大豆を原料したプロテインは、従来は大豆の独特の臭いや溶けの悪さが着割れていましたが、アメリカを中心にダイエット向けとして人気を博しています。
 
腹持ちがいいというのもダイエットなどに人気の理由の一つですが、大豆特有の成分(βコングリシニン)がコレステロールや中性脂肪を下げるなど、更に健康に嬉しい効果がわかってきたため一般人の健康訴求にはホエイ以上に人気があったりします。
 
以前、卵白を使ったプロテインもあったのですが、最近は市場からは姿を消しています。
 
様々な飲むタイミングが考えられますが、敢えて限定するならば、朝食後とトレーニング後でしょう。

 

※画像はイメージです。


第4回 アルギニンの話

2017年2月16日

今回のサプリメントはアルギニンです。
 
アルギニンは体を構成しているアミノ酸の一つでありますが、非必須アミノ酸と呼ばれるアミノ酸で、必要に応じて体内で合成されていきます。
 
従って体の材料としてのアミノ酸としては、特別に意識して摂取をしていく必要がありません。
 
しかしアミノ酸には体(タンパク質)を構成するという役割以外に、個々に効果を発揮する特長をもっています。
 
アルギニンの場合も成長ホルモンを分泌させたり、精力増強だったりと古くから単独での効果が期待されてきました。
 
そして今アルギニンに最も期待されている効果は、体内で一酸化窒素(NO)を作るという役割です。一酸化窒素というと何か聞きなれない、ともすれば排気ガスくらいのイメージがあるかもしれませんが、体内で作られる一酸化窒素は酸素とアルギニンから作られ血管を拡張してくれるというありがたい効果があります。
 
血管が拡張することによって、酸素や栄養素はより効率よく運搬されますし、血行促進、冷え性改善、集中力の向上、心疾患の予防など様々な効果が期待されます。
 

 
ボディビルダーがよく口にする「パンプ感」というやつも、この血管拡張の効果です。
 
海外ではNO系サプリメントというジャンルがちょっとした流行となっています。この一番の主役もアルギニンです。
 
NO系アミノ酸としてアルギニンを語る際には、必ずといっていいくらいセットで登場するアミノ酸があります。そのアミノ酸はシトルリンです。
 
シトルリンは1930年に日本においてスイカから発見された歴史の古いアミノ酸でありますが、2007年までは食品として使えませんでした。スーパーアルギニンと呼ばれたりする、アルギニンの前駆体ともいえるアミノ酸です。
 
通常は尿素回路を構成しているという役割で、体を構成するアミノ酸ではありませんが、体内でアルギニンに変換されるという特長から、アルギニンと同様に一酸化窒素を作り血管を拡張してくれます。アルギニンとの違いでいえば、アルギニンに変わるまでに少し時間がかかるので、結果としてアルギニンよりも体内で効果を持続させることができます。
 
結論としては、アルギニンとシトルリンを同時に摂取することによって、より長く血管拡張の効果が体感できます。

 

※写真はイメージです。


第3回 必須アミノ酸の話

2017年2月2日

今回のサプリメントは必須アミノ酸です。

必須アミノ酸とは、人が体内で作ることの出来ないアミノ酸のことで、全部で9種類あります。

 
アミノ酸は体の材料ですが、その材料が体内で作れないということは、食事やサプリメントあるいは点滴などから補給しなくては体の材料が足りないということになります。

 
この必須アミノ酸には面白い特徴があって、まず9種類全部揃わないと効果を発揮してくれないという点です。例えば9種類のうちのあるアミノ酸1種類だけが本来必要な80%しかなかったとします。そうすると体の材料として使われる効果も80%でとどまってしまうのです。では8種類しか揃っていなければ・・・。理屈の上では効果は0ということになります。実際は食事から摂ったタンパク質がアミノ酸に分解されて体内に残っていたりしますから、まったくの効果0ではありませんが、いずれにしても著しく効果が下がります。

 
もう一つの特徴とは、9種類がそれぞれ最適のバランスをもっているという点です。

 
Aというアミノ酸が1でBというアミノ酸が2、Cというアミノ酸は1.5というように、それぞれ最適なバランスがあります。

 
この場合も、Aが1、Bが2、Cが3と摂取してもCは1.5までしか使われないということになります。

 
この比率はWHOなどの世界的な機関で研究が進んでいて、今は2008年に発表されたアミノ酸基準パターンが最新です。

 
一般的に販売されている必須アミノ酸や総合アミノ酸と呼ばれるサプリメントは上記のような基準や特徴に鑑みて配合されているはずですが、一点だけ留意しておく点があります。

 
それは「トリプトファン」と呼ばれる必須アミノ酸が配合されていない総合アミノ酸があるということです。

 
トリプトファンも必須アミノ酸9種類のうちの一つなので、代替がきかないアミノ酸です。

 
しかしアメリカではトリプトファンを食品として扱えないために、特に海外物のアミノ酸サプリメントではトリプトファンを配合していないものがあります。
(何故アメリカでトリプトファンがNGなのかについては、また改めてご説明します)

 
アミノ酸を選ぶとき、必須アミノ酸を摂取することが目的であるのであれば、裏面の原料表示に「トリプトファン」が記載されているか否かを確認する知識はもっておいて損はないでしょう。

 

※写真はイメージです。


第2回 筋肉の主原料となるアミノ酸の話

2017年1月19日

今回ご紹介するのは、筋肉の主原料となるアミノ酸です。
 

体内で作ることの出来ない必須アミノ酸と呼ばれるアミノ酸に分類されるアミノ酸が9種類ありますが、そのうちの3種類のアミノ酸(バリン・ロイシン・イソロイシン)のを分岐鎖アミノ酸と呼び、その英語名(BRANCHED CHAIN AMINO ACIDS)の頭文字をとったものがBCAAです。

 

 

筋肉の主原料ですから、トレーニングの際に飲むことで筋肉の回復が早くなることが期待されます。
アミノ酸なので吸収が速いことも特長の一つです。従ってタイミング的にはトレーニング中に飲むのが一番いいかもしれません。
プロテインを飲みながらトレーニングをしている人をたまに見かけますが、正直あまり効果的な飲み方とはいえません。プロテインは飲んでから2時間ほどは吸収に時間がかかるので、胃袋に溜めた状態でトレーニングをすることになるからです。
軽いトレーニングであればさほど影響を感じないかもしれませんが、ヘビーウエイトでのスクワットやランニングなどには支障をきたすケースも出てきます。そこでBCAAが役立つというわけです。

 

アミノ酸なので20分ほどで吸収されますし、なによりもお腹に溜まる不快感がありません。トレーニングの前後、もしくは前中後に飲むといいでしょう。
BCAAが筋肉の材料となることは間違いありませんが、もう一つトレーニングをする人には嬉しい効果があります。

 

それは集中力の維持です。
集中力は体が疲労感を感じてくると途切れてきます。この疲労感の目安が体内(血液中)のBCAAの濃度なのです。体を動かすということは筋肉を使うということで、筋肉を使えば使うほど、その主原料となるBCAAが消耗していきます。
脳がこのBCAAの濃度を一つの目安として、体の保護の目的でセロトニンという物質を分泌させます。セロトニンは就寝時などにはとても役に立つ物質ですが、集中力を維持しなくてはならないトレーニング中には抑えておきたいものなのです。つまり血中のBCAA濃度が下がるとセロトニンが分泌されやすくなり、結果として集中力が途切れがちになってしまうのです。
このメカニズムを逆手にとって、予め血中のBCAA濃度を高くしておくことで、いつも以上に集中力を維持しながらトレーニングをすることができます。

 

ではどれくらいBCAAを飲めばいいのか。これはトレーニング強度やトレーニング時間、骨格筋量など様々な要因に影響されますが、ざっくりの目安でいえば1時間に4〜8gくらい飲むといいでしょう。ゴルフは比較的運動強度の低い競技ですが、女性でも5時間ほどのプレイ時間の間に20gくらい摂取したりしています。

 

BCAAには肝臓を使わないという特長があります。アミノ酸は分子構造にN(窒素)を含むため、過剰に摂取した場合に肝臓で解毒をしてやる必要が生まれます。とろこがBCAAに関していえば筋肉で代謝されるため、この肝臓への負担が生まれてこないのです。
筋肉の回復を促進して、集中力を維持できて、肝臓への負担がない。
これほどトレーニングをする人にとってありがたいアミノ酸はないのではないか!と思います。
ぜひBCAAをトレ前・中・後に補充してみてください。

※写真はイメージです。


第1回「もし無人島にひとつだけ持って行ってもいい」と言われてら選びたいサプリメント

2017年1月12日

まず記念すべき初回にご紹介するサプリメントは、グルタミン。桑原塾長が「もし無人島にひとつだけ持って行ってもいい」と言われてら選びたいサプリメントです。

グルタミンは体内に一番多く含まれるアミノ酸であり、また体内で合成されることもできるアミノ酸です。

そう聞くと、さほど重要なアミノ酸ではないのでは?と思うでしょう。しかし逆転の発想をしてみてください。

たくさん必要だからたくさん存在するのだと。また重要度が高いから体内で合成されるようになっているのだと。

実はその通りであります。筋肉はじめ肉体に様々なストレスがかかった時に、グルタミンというアミノ酸が大量に消耗されていくのです。

そしてグルタミンが足りなくると、コンディションが悪くなっていきます。そしてグルタミンが重要であるもう一つの理由が。

それは小腸が唯一のエネルギーとして使えるのがグルタミンなのです。

小腸は栄養の本当の入り口であります。また人体最大の免疫器官と呼ばれるように、免疫機能としても重要な器官であります。

その小腸はグルタミンをエネルギーとしています。起床時、就寝前あたりがお勧めのタイミングで、目安は一回5gくらいです。

 

※写真はイメージです。