第22回 貧血対策の話(ヘム鉄の話)

2017年11月16日

 

オリンピックの競技数にもあらわれていますが、スポーツは春・夏型の方が多いのですが、冬にかけて盛り上がるのがマラソンです。オリンピック的にはマラソンは夏季オリンピックに属しますが、国内の大会は圧倒的に冬型であります。
 

そしてここ数年のランニングブームは既にブームという表現に違和感を感じるほど、完全に定着したといってもいいでしょう。
 
そんなマラソン(ランニング)をする際の一つの課題が貧血であります。
 
貧血も赤血球を作る能力が足りないためのものと、作る能力が通常であるもののそれ以上に消耗してしまうためのものが存在します。
 
ランニングによる貧血の場合は、足の裏を地面に強く打つために赤血球の壊される頻度が作り出す能力を上回ってしまうことで起きるケースが多いのです。
 
その際にぜひ意識しておきたい栄養素が「鉄」であります。
 
鉄には肉や魚などの動物性食品に多く含まれる「ヘム鉄」と、植物性の食品に含まれる「非ヘム鉄(無機鉄・クエン酸鉄・ピロリン酸鉄)」があります。ふたつの鉄の大きな違いはその吸収性にあり、非ヘム鉄が5%程度であり、ヘム鉄は20〜30%と圧倒的に高いのです。そもそも私たちの体内の鉄は約70%分が赤血球の中にヘモグロビンとして存在しています。また25%程度が肝臓に貯蔵用の鉄として存在し、残りは筋肉の中にミオグロビンとして存在しています。そして一般的な食生活からも不足気味のミネラルの一つとしてあげられています。
 
非ヘム鉄は食品に含まれるタンニン、食物繊維、シュウ酸などの影響を受けて吸収阻害を受けてしまいます。また吸収の際に、通常存在している安定的な鉄(Fe3+)ではなく、還元された2価の鉄イオン(Fe2+)にならないと吸収されません。そのためにビタミンCのような還元性をもつ栄養素が必要になってきます。
 
一方でヘム鉄は吸収率が高いだけではなく、ヘム鉄分解酵素(ヘムオキシゲナーゼ)という酵素の影響を受けるために小腸において吸収調整が行われます。つまり過剰摂取になりにくいということです。
 
たかが鉄、されど鉄。ランニングを始めとする貧血に不安のある競技をされる方は、ヘム鉄を覚えておくといいでしょう。

 


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第21回 グラボノイドの話

2017年11月2日

 

今回はグラボノイドというあまり聞きなれない素材です。
 
実はグラボノイドというのは物質名ではなく、カネカさんという会社が販売している原料の製品名であります。
 
正式には甘草(かんぞう)という植物に含まれるポリフェノールのことで、甘草グラブラポリフェノールという名称になります。
 
どうやらこのグラボノイドが面白い効果を発揮するようです。
 
その効果とは、一言で言えば、脂肪を減少させて筋肉を増やすという効果です。
 
脂肪を減らすことと筋肉を増やすことは、どちらも希望されることの多い効果ですが、実際は両方を同時にというのがなかなか難しいことでもあります。何故ならば、脂肪を減らすためにはある程度のカロリー制限なりが必要で、このカロリー制限は筋肉の分解を促進させていく要素だからであります。
 
グラボノイドの幾つかの実験をみると、軽い負荷の運動を加えることで脂肪が減少し、同時に筋肉が増加するという結果が報告されています。
 
そのメカニズムは一体何なのでしょうか。
 
一つは脂肪分解系の中で、脂肪酸がアシルCoAに変わる際の酵素、そしてアシルCoAがアセチルCoAに変わる際の酵素がそれぞれ活性化されていきます。つまり脂肪が分解して最終的にTCA回路に入るまでの経路がスムースに動くということになります。一方で脂肪合成系の中では逆の流れになっていくわけですが、その際に関わる酵素は見事にそれぞれが抑制されています。要は脂肪の分解が促進され、同時に合成が阻害されていくわけです。
 
二つ目は、糖代謝調節機能において、グルコースの輸送体(GLUT4)を増加させて筋肉の細胞への取り組みを促進させることが分かりました。
 
筋肉にグルコースが取り込まれることで、筋肉は発達をしていきます。
 
この二つのメカニズムによって、脂肪が減少して筋肉が増大するという本来相反するといわれている要素を同時に実現していけるのだそうです。

 


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第20回 ペプチドの話

2017年10月19日

 

今回はペプチドについてです。
 
実はペプチドには明確な定義がなりません。漠然と2個〜99個くらいアミノ酸がつながった状態のものをペプチドと呼んでいます。
 
ただ一般にペプチドを使用している人の解釈としては、アミノ酸よりも吸収が速いとか、熱や酸に対して強いとか、苦味があるとかといった感じのようです。特にアミノ酸よりも吸収が速いと思い込んでいる人はかなり多いのですが、吸収が速いという点においては、アミノ酸が2つ繋がったジペプチドや3つ繋がったトリペプチドと呼ばれるものに限定されるので、通常のペプチドに関してはほとんど当てはまりません。
 
また更に初歩的な勘違いは、自分の希望するアミノ酸がつながっていると思っている点です。例えば、バリン・ロイシン・イソロイシンがつながったトリペプチドなどは実際にはないので、結局はホエイペプチドがそれに近くなるというわけです。
 
その中でもとりわけ誤解というか、勘違いが多いのがグルタミンペプチドかと思います。
 
これについては以前にも触れましたが、フリーフォームのグルタミン(アミノ酸)が酸に弱いゆえドリンクにしにくいといった事情からか、グルタミンよりもグルタミンペプチドの方が優れていると思っている人も多いようです。もちろんグルタミンペプチドが悪いというわけではありませんし、使い勝手の良い点もあります。ただ、大きな勘違いは、グルタミンペプチドという名称であっても、その中に含まれるグルタミンは約3割程度なのです。つまり残りの約7割は他のアミノ酸が入っているということになります。
 
しかしグルタミンペプチドはフリーフォームのグルタミンに比べて水溶液にした際の安定性がある点は事実です。逆にフリーフォームのグルタミンは安定性が悪いということがいわれます。但しこの点についても少々過敏に反応しすぎていると思われます。
 
3%濃度のグルタミン水溶液を80℃条件で72h放置するとグルタミンの残存率は19〜23%になってしまいます。確かにこの状態を指して安定しているとはいえません。しかし実際のグルタミンサプリメントの利用に関して80℃での安定性というのは余り意味がありません。例えば同じ3%濃度のグルタミン水溶液を25℃、50℃で72h放置した際のグルタミンの残存率は、それぞれ97%、86%というデータが出ています。24h放置では、それぞれ98%、95%がグルタミンとして残存しています。
 
従いまして、フリーフォームのグルタミンを摂取し、小腸で吸収され、各臓器に送られ利用されるまでの時間は充分安定であると考えて良いと思います。ちなみに減ってしまったグルタミンはピロリドンカルボン酸と呼ばれる物質(化粧品などで保湿成分として利用される物質)に変化しています。

 


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第19回 ω3系多価不飽和脂肪酸の話

2017年10月5日

 

ω3系多価不飽和脂肪酸。
 
もう少し細かく分類するならば、DHA,EPA,αリノレン酸(亜麻仁油、エゴマ油)などに分けられます。
 
酸化しやすいこともあって、なかなか摂りにくい油ですが、一日で2gほどの摂取が推奨されています。
 
ドコサヘキサエン酸(DHA)のドコサは22という意味で、ヘキサは6を意味します。つまり炭素数が22で内、二重結合が6つあるという意味であります。同様に、エイコサペンタエン酸(EPA)のエイコサは20、ペンタは5なので、炭素数が20で二重結合が5つです。ヘキサゴンは六角形という意味で、クイズ番組のヘキサゴンは元々回答者が六角形の椅子に座っていたからだそうです。ペンタゴンはアメリカの国防総省ですが、これも五角形の建物から来ています。
 
豆知識はこれくらいにして、これまでは動脈硬化をはじめとする心血管疾患リスクの低減や、血中中性脂肪の低下などがω3系に期待される機能でありましたため、健康なあるいは若いアスリートやトレーニーにとってはあまり刺激的な栄養素ではなかったかもしれません。
 
しかし赤血球の柔軟性を高めたり(赤血球変形能)、一酸化窒素(NO)の産生機能機構を改善するなどの機能が認められ、結果として最大酸素摂取量がかなりダイレクトに増大することが分かってきました。
 
赤血球の直径は毛細血管よりも多きいため、その先まで赤血球が行くためには風船のように、形を歪に変えて行く必要があります。しかし加齢も含め赤血球の柔軟性は徐々になくなり、毛細血管の先まで行けなくなってきます。そこでこの赤血球変形能が向上することと、NOによる血管拡張が合わさることで、特に持久系の競技にはパフォーマンスの向上に直結していくのです。
 
今後は単に健康素材の栄養素としてのみならず、アスリートにも更なる注目を浴びるでしょう。
 
最大のネックは摂取が難しいこと。それも酸化しやすいために食べ物からの摂取が難しいのです。そういった点においてもサプリメントが役に立ちそうです。

 


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第18回 プロテインの話

2017年9月21日

プロテインには、ホエイ、大豆といった原料以外にも違いがあります。

 
通常プロテインと呼んでいるのは、タンパク質だけを摂取する目的のサプリメントです。ここにエネルギーとなる(主としてデキストリン)糖質を配合したものが存在します。

 
要はプロテイン&エネルギー源です。

 
ここから更に分類が進みまして、プロテインとエネルギー源がざっと1:1で配合されているものと、主としてエネルギー源が多く配合されているものに分かれます(1:3〜4)。

 
プロテインとエネルギー源がほぼ同じ程度配合されているものは、MRPと呼ばれて主として食事の代替として使われるプロテインです。代替ですからその用途は広く、例えばMRPにサラダ、バナナ、野菜ジュースを加えてダイエットメニュウにすることも出来ますし、逆に食事と食事の合間にMRPを摂取することでウエイトアップにも使うことができます。私も健康診断の数日前になると(決してお勧めの方法ではありませんが)、晩御飯をMRPに置き換えてプチダイエットを敢行したりしています。

 
プロテインとエネルギー源が1:3〜4の比率で配合されているプロテインは、主としてウエイトアップ用プロテインなどと呼ばれています。体重を増やすという意味ですが、単に体重を増やすというよりも、トレーニング後に摂取することでバルクアップを促進させるという目的が大きいかと思います。

 
意外に思われるかもしれませんが、ハードなトレーニングになればなるほどトレーニング後に必要な栄養素はタンパク質以上にエネルギー源が優先順位をあげていきます。つまり体内のエネルギー源が少ない状態になると、筋肉の材料となるタンパク質以上にエネルギー源が必要とされるのです。そこでエネルギー源を多く配合したプロテインが効果を発揮するというわけです。

 
上手にプロテインを使い分けることによって、ボディメイクも効率的になりますね。

 


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第17回 L-カルニチンの話

2017年9月7日

L-カルニチンは2002年の12月から食品として使うことができるようになったアミノ酸ですが、1905年に肉エキスより発見されていますので、歴史的には相当古いアミノ酸です。

 

 

その効果についても1955年には既に脂肪酸の酸化に関わるということが分かっており、今日においても多くの研究が進められています。
 
体内ではリジンというアミノ酸とメチオニンというアミノ酸から合成されており、脂肪の燃焼には不可欠といえます。
 
脂肪はリパーゼという酵素によって、脂肪酸とグリセリンに分解されます。この脂肪酸がミトコンドリア内のクエン酸回路に取り込まれてエネルギーへと変わっていくのですが、実はこの脂肪酸は長鎖脂肪酸と呼ばれるもので単独ではそもそもミトコンドリアに入ることができません。
 
カルニチンの役割は、この長鎖脂肪酸と結びついてミトコンドリア内に取り込まれるようにすることです。
 
すなわち運搬系の役割を担うアミノ酸ということになります。
 
一般的に日本人一日あたりに75㎎ほどカルニチンを食事から摂取していて、体内で合成される量はその半分程度と言われています。
 
ちなみに同じくダイエット素材として有名なCLA(共役リノール酸)はリパーゼを活性化させるという効果が高く、最初の脂肪を脂肪酸に分解させる役割を担います。
 
またカフェインやカプサイシンもアドレナリンの分泌をよくすることでリパーゼの活性を高めますから同じく分解系の成分といえます。
 
加齢と共にカルニチンの合成能力は衰えていくので、30歳過ぎくらいからはカルニチンを摂取し始めてもいいかもしれません。

 


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第16回 グルタミンペプチドの話

2017年8月17日

グルタミンペプチドはグルタミンというアミノ酸が多く含まれたペプチド状のものです。

 

 

フリーフォーム(単体)のグルタミンよりも安定性が高いとか、吸収性がいいなどの謳い文句で宣伝されることがありますが、事実とは少し異なるので、今回はグルタミンそのものの効果ではなくグルタミンペプチドとは何かについて触れておきたいと思います。

 
グルタミンペプチドは、一般的には小麦グルテンを加水分解して製造されています。従って名称はグルタミンペプチドとなっていてもグルタミンのみで構成されているわけではなく、それ以外のアミノ酸も多く含まれています。その中でグルタミンの構成比は30%に満たない状態なので、実際は表示量の30%弱がグルタミンの量ということになります。更にアミノ酸スコアは32と低いため、いわゆる総合アミノ酸とかプロテインの代用としては対応できません。

 
しかしグルタミンペプチドはグルタミンに比べて水溶液にした際の安定性が高いという点においては間違いありません。従ってドリンクなどに配合するグルタミンの場合はグルタミンペプチドが使用されているはずです。

 
吸収性については、ペプチドなのでタンパク質が分解されることと比較すれば吸収スピードは速いのですが、アミノ酸が2~3個つながったペプチドとは異なりますので、フリーフォームのグルタミンよりは吸収スピードは劣ります。

 
様々な情報が行き過ぎた解釈を生んでしまい、通常のフリーフォームのグルタミンを摂取しても安定性が悪く消耗されてしまうのではないかと懸念される声を聞きます。

 
確かに3%濃度のグルタミン水溶液を80℃条件で72時間放置した場合に、その残存率は19~23%になっていまいます。しかし実際80℃の条件はほとんど意味がなく、仮に25℃の条件で測定した場合は97%の残存率となります。通常胃を通過して小腸に届くまでに72時間もかかりませんから、フリーフォームのグルタミンをそのまま摂取することには何ら問題がないと考えられます。

 


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第15回 悪玉コレステロールを下げてくれる? Sアリルシステインの話

2017年8月3日

今回は少し長ったらしい名前の成分をご紹介します。
 
Sアリルシステインという成分です。
 
エキストラサバイブという商品に配合するために、色々と試したのがきっかけです。
 
これはニンニクの中の臭いの成分が分解されて出来るもので、悪玉コレステロールを減らしたり、血液をさらさらにしたり、更には年齢からくる脳の機能低下を防ぐとまで言われています。
 

 
ニンニクの臭いの成分を硫化アリルといいますが、この成分が発酵などによって分解されることで更にパワーアップするようなイメージです。
 
最近、発酵黒ニンニクがちょっとしたブームですが、その中心となっているのがSアリルシステインであります。
 
水溶性なので過剰摂取の心配がないこともですが、なによりもあの独特の臭いが消えてくれるのが嬉しいです。
 
すぐにトレーニングのパフォーマンスアップや筋肥大にはつながりにくいのですが、Sアリルシステインを摂り続けて3ケ月で、私自身の悪玉コレステロールがしっかりと下がっていたので驚きました。
 
そもそも私のコレステロール(特に悪玉)はお医者さんも顔をしかめるほどの厄介なもので、一言でいえば体質らしいのです。コンテストなどの目的でほとんど脂質を摂取せずに減量しているときで、ようやく上限値ギリギリといったところでした。オフ期には薬を飲まざるをえず、その薬も徐々に強いものに変わっていき、一時期は二種類の薬を処方されていました。これまでコレステロールが下がると数多くの食品素材を紹介され、モニターも務めましたが、正直食品では難しいと考えていました。
 
Sアリスシステインだけの効果かどうかは更なる検証が必要となりますが、少なくとも私の頑固な悪玉コレを下げてくれたことには驚いた成分といえます。

 


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第14回 パラチノースの話

2017年7月20日

今回はパラチノースという糖についてのご紹介です。

 

 

パラチノースはさとうきびや蜂蜜などに含まれる天然の糖質として発見されました。
 
今では酵素技術を生かして工業化に成功し、様々な食品に使われています。
 
構造的にはブドウ糖と果糖が結合した状態なので、ショ糖(砂糖)と同じなのですが、結合部位が違うため砂糖とは違った特長をもっています。
 
まずカロリーは砂糖と同じなのですが(4Kcal/g)、甘さが砂糖の約半分です。
 
そして砂糖よりもゆっくりと消化吸収されていきます。
 
ゆっくりと消化吸収するということは、それだけインスリンの分泌が穏やかになるということで、満腹感が維持されやすくなります。
 
そういった事情からダイエット食品などに使われることの多い糖でもあります。
 
また虫歯の原因になりにくいことから、お菓子などの甘味料としても利用されることが多い糖です。
 
少し面白いのは、GI値(グリセミック指数)は果糖よりも高いのに、インスリンは果糖よりも穏やかに分泌されるという点です。
 
従来、低GI=低インシュリンというように考えられてきましたが、すべての糖質についてこれが当てはまるわけではないようで、本当の意味での低GI低インスリンというのがパラチノースかもしれません。
 
サプリメントとは若干違うかもしれませんが、日常の甘味料としてパラチノースという素材を取り入れていくのはいいかもしれません。

 


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第13回 コラーゲンの話

2017年7月6日

 

 

コラーゲンとは皮膚や関節軟骨の材料となるタンパク質なので、女性の方にも認知率の高い素材です。
 
皮膚からのコラーゲンをⅠ型、関節からのコラーゲンをⅡ型などと分類していて、細かく分類をしていくと19種類(以上)あると言われています。
 
サプリメントとしては、このコラーゲンを加水分解したコラーゲンペプチドとして利用されています。
 
コラーゲンの面白い特徴は、構成しているアミノ酸が極端に偏っているという点です。
 
全体の1/3をグリシンが占めていて、他にもプロリン13%、アラニン11%、ヒロドキシプロリン(プロリンが変化したもの)9%と3~4種類のアミノ酸で全体の2/3を占めているのです。
 
一方でトリプトファンなどの必須アミノ酸が含まれていないことから、いわゆるプロテインとしての効果は著しく低いことになります。
 
ところが、関節成分(一部には肌)としての栄養素としてはある一定の効果が認められているというユニークなタンパク質でもあります。
 
コラーゲンを摂取してもアミノ酸にまで分解されてしまうため、このコラーゲンが関節の成分として利用されることはないという説も聞いたりします。
 
しかし仮に一旦分解されるとしても、基本関節に必要な栄養素の最小単位の材料が大量に入ってくるわけですから、体内で合成される際には効率はいいはずです。
 
それともう一つ有力な説は、コラーゲンペプチドは大きな分子量のまま吸収されるという報告です。
 
実際にマウスの実験では、コラーゲンペプチドを経口摂取させたところペプチドの95%が12時間以内に吸収され、その分子量もアミノ酸ではなく500~1500のペプチド状態であったことも報告されています。特に軟骨には分子量の大きなペプチドが蓄積される傾向にあるそうです。
 
ペプチドにはシグナルペプチドと呼ばれる、ある種の情報をもったペプチドがあります。
 
このシグナルペプチドは分子量が大きくても、小腸の細胞間隙から吸収されるため、アミノ酸という状態にまで分解される必要がないのです。
 
コラーゲンもユニークですが、ペプチドという存在の奥深さを感じさせます。
 
ちなみに様々なデータからのコラーゲンペプチドの有効推奨量は3.0g/日です。

 


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